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      SHONAN TAX OFFICE NO.364  
 




 

 
令和2年2月1日
 
チャットボット(chatbot)
 

 あっという間に今年も一か月が過ぎ、2月になってしまいました。天気の方は,寒く凍える日があったと思うと,ポカポカして汗ばむほどの日になったり、日替わりで体調を合わせるのも大変です。

 

 また新型コロナウイルスによる急性肺炎が広がり、感染者数は確実に増加しています。中国の湖北省武漢からの特別機による邦人の帰国者のうち感染者は1%は超えていますので、単純に考えても、武漢の人口は1,100万人位ですから、感染者は10万人を超えているはずです。もはや地域単位で封じ込めるのは困難になってきました。そこで、外出しないというわけにはいけませんので、出来るだけ感染しないこと、感染しても重篤にならないような体調の管理が必要となるようです。

 

 人混みに出るときは、普段、余りつけないマスクを出来るだけ、つけて外出するようにしています。

 

 日産元会長のカルロス・ゴーン被告(65)は、昨年2019年12月30日に、初公判を前にレバノンへと不法出国し、日本の司法制度について批判をしています。

 

 そこで法務省は、我が国の刑事司法について,国内外からの様々なご指摘やご疑問にお答えします。としてホームページ上で公表しています。

 例えば、「日本では,逮捕,勾留に当たり,どのような要件があり,誰が判断するのですか。」については、「被疑者の逮捕については,現行犯の場合を除き,被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由がある場合に限って行うことができます。この場合,捜査機関とは独立し,捜査には関与しない裁判官の発する令状によらなければできません。」とか、

 

「なぜ被疑者の取調べに弁護人の立会いが認められないのですか。」では、一般的なことを示した後に、「被疑者の取調べに弁護人が立ち会うことを認めるかについては,刑事法の専門家や法律実務家,有識者などで構成される法制審議会において,約3年間にわたってこれらの問題が議論されました。そこでの議論では,弁護人が立ち会うことを認めた場合,被疑者から十分な供述が得られなくなることで,事案の真相が解明されなくなるなど,取調べの機能を大幅に減退させるおそれが大きく,そのような事態は被害者や事案の真相解明を望む国民の理解を得られないなどの意見が示されたため,弁護人の立会いを導入しないこととされた・・」としています。

 

余り説得力があるようには感じられませんが。

 


2月の税務・総務予定
 

(税務)
*固定資産税(都市計画税)の4期分の納付  通常月末(3/2)

*税理士記念日      23日(日)
*贈与税の申告・納付      2月3日(月)〜3月16日(月)
*所得税の申告・納付      2月17日(月)〜3月16日(月)
*個人消費税の申告・納付           3月31日(火)まで
 

(総務他)
*令和2年度経営計画の策定
*4月新卒者入社前研修
*人事評価
 

 
【個人の確定申告特集】
 

 今年の申告について・・

 

☆ 昨年から適用されていますが、配偶者控除及び配偶者特別控除が配偶者の所得だけではなく本人の所得にも影響されます。

 

☆ 前々年の平成29年分から適用されていますが、医療費控除で領収書の提出の代わりに“医療費控除の明細書”を添付することとされています。その場合、この医療費の領収書は,ご自身で5年間保存する必要があります。ただし令和元年分(今年の申告分)までは、従来の医療費の領収書を添付をすることもできます。

 

☆ マイナンバーを申告書に記載すると共に、マイナンバーカードのコピーか番号確認書類(通知カードや番号記載のある住民票)と運転免許証などの身元確認書類が必要です。−いつまで、こんなことをやっているのでしょうか。導入時に過度に恐怖心を煽ったために,今年もマイナンバーの提示を拒否する方や電子申告では不安だという方が現れています。

 

☆ スマホで申告ができるようになります。日本は、かなり遅れていますが、やっと出来るようになりました。なお、マイナンバーカードをお持ちの方は簡単です。

 

☆ 24時間対応可能な「税務相談チャットボット」が3月末まで試験導入されています、税に関する質問に答えるようです。これは、「チャット」と「ロボット」を組み合わせたもので、疑問な内容をテキストで入力し、AI(人工知能)を活用して自動的に回答する会話プログラムです。

 

 そこでの注意書きを見ますと・・

 

「個人情報は入力しないでください。

 所得税のうち、相談が多い医療費控除など各種控除を中心に、給与収入や年金収入がある方から問合せが多い質問に対応しています。したがって、すべての質問に対応しているわけではありません。  

 令和元年分の所得税に対応しています。過去の年分の所得税には対応しておりません。

 日本国内の居住者の方に適用される所得税を前提にしています。非居住者の方には対応しておりません。」だそうです。

 

 試しに「退職金を貰いました。確定申告は必要でしょうか。」と聞いてみたら、

「聞きたい質問は次の中にありますか?無いようでしたら、別の表現でご質問ください。」として、「退職所得とは」や「確定申告が必要な給与所得とは」を別に選ぶようになっています。

 

 まだまだでしょうが、数年経てば国税庁で行っている電話相談などこれに代わるかも知れませんが、とにかく使わないと人工知能が進歩しません。

 

☆ 副収入の申告漏れに注意してください。ネットオークションやフリマーケットで行った取引やビットコインの売却益などがあれば,申告しなければなりません。

 

 通常、所得税の計算では、雑所得として計算します。費用があれば控除されます。

 

☆ 昨年問題となって報道された住宅ローン控除の誤りについて注意をして下さい。

 

 よくあるのは、住宅取得資金の贈与を受けて特例を適用しているのに住宅ローン控除の適用で住宅の取得価額からその部分を差し引いていないなどや譲渡特例を適用しているのに住

宅ローン控除を使っているなどです。

 

☆ めったに無いと思いますが、平成21年から22年に土地を購入してその土地を昨年売却している場合には、その長期譲渡所得の金額から1,000万円の特別控除があります。ただし近親者から購入した場合が相続で取得したものは適用になりません。

 

 確定申告とは関係ありませんが、昨年令和元年5月に、平成25年に創設、同27年に本格施行されたマイナンバー法が改正されました。改正の内容は、大雑把にいいますと利用範囲及び情報連携の拡充です。

 

 いくつか具体的にお話ししますと、まずマイナンバーカードの海外利用ができるようになります。施行は5年以内ですのでまだ先ですが、国外転出者にもマイナンバーを利用することができるようになります。

 

 マイナンバーカードには、氏名・生年月日・性別と住所(基本4情報)が記載されいます。国外に転出しますと、住所がなくなりますので失効してしまいます。

 

 これが、今後国外転出者もマイナンバーを利用することができるようになるというもの。このため、住所情報は、他の情報に置き換えることになるそうです。例えば、「国外転出者である旨」や「国外転出届に記載された転出の予定年月日」などが記載されるようです。転出直前の住所地(市町村)で良いような気がしますが。

 

 他に,通知カードが廃止され、1年以内に施行されますので間もなくです。これからは通知カードは発行されません。

 

 今まで市町村長はマイナンバーカードの交付を受けてもらうまではマイナンバーを通知カードにより通知することが求められていました。一応暫定的な措置として通知カードが導入されていましたが、どちらにしてもマイナンバーカードを作って貰うことが早道であることと、また市町村の負担になっていることから廃止することになりました。早くマイナンバーカードを作って貰いたいと言うことだと思います。

 

 ですが通知カードを廃止しただけで、マイナンバーカードの発行が促されるかどうかは分かりません。大事なのはマイナンバーカードの利用範囲を増やせば自ずからカードの発行を促すことになるのでしょうが。(なお総務省・岡地俊季「住民基本台帳、公的個人認証法等の改正」法律のひろば72巻12号11頁2019.12を主に参考にしました。)

 
 省略
 
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(http://www.shonantax.jp/)
 
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確定申告誤りやすい事例
 

  今年も課税当局の作成した「所得税・消費税 誤りやすい事例集」(令和元年12月)などを参考にして紹介いたします。

 

 不動産の貸付が事業かどうかの判定はどのようにしますか。
 

 

 不動産などの貸付けによる所得は、不動産所得になります。

 

 不動産所得は、その不動産貸付けが事業として行われているかどうかによって、所得金額の計算上の取扱いが異なる場合があります。

 

 不動産の貸付けが事業として行われているかどうかについては、原則として社会通念上事業と称するに至る程度の規模で行われているかどうかによって、実質的に判断します。

 

?ただし、建物の貸付けについては、次のいずれかの基準に当てはまれば、原則として事業として行われているものとして取り扱われます(所得税基本通達26-9)。

 

(1) 貸間、アパート等については、貸与することのできる独立した室数がおおむね10室以上であること。

 

(2) 独立家屋の貸付けについては、おおむね5棟以上であること。

 

具体的にはどのような相違がありますか。
 

 

@ 資産損失(賃貸用固定資産の取壊し、除却、滅失など)

 

 事業として行われている場合(事業的規模)・・その全額を必要経費に算入します。

 

 それ以外の場合(それ以外)・・その年分の資産損失を差し引く前の不動産所得の金額を限度として必要経費に算入されます。

 

A 貸倒損失

 

?不動産貸付で未収家賃があっても収入にされます。その後その未収賃貸料が回収不能で貸倒損失なった場合です。

 

 事業的規模・・回収不能となった年分の必要経費に算入します。

 

 それ以外・・収入に計上した年分までさかのぼって、その回収不能に対応する所得がなかったものとして、所得金額の計算をやり直します。

 

B 青色申告の事業専従者給与又は白色申告の事業専従者控除

 

 事業的規模・・労務の対価として相当なものなど一定のものは認められます。また白色専従者給与も専従者一人につき最高50万円まで必要経費に算入できます。

 

 それ以外・・これらの適用はありません。

 

 これを素直に納得できる人は、大したものです。

 

 省略

 

編集後記 今年も個人の確定申告が始まっています。駐車場やアパート収入がある方、事業を行っている方や医療費の支払が多く税金を還付する人は、申告します。今年の期限は、3月16日(月)です。早めの申告をお願いします。今年は、不動産を売られた方の申告が、早々に始まっています。忘れずにお願いします。

               編集発行 株式会社プランニングファイブ