P5 NEWS     

SHONAN TAX OFFICE NO.309  
 




 

 
平成27年7月1日
 
マイポータル
 

 月初めは、この事務所通信が控えています。何時ものことながら、なかなか書けません。早く書かないと。

 

 そこで、7月1日は、平成27年分の路線価、評価倍率等が公開される時期なので、書き始めはこれにしようかと思ったのですが、昨年(平成26年)のこの通信では、“銀座5丁目の路線価として書いていたので、同じネタですとあまり芸がないので、別の話題を取りあげることにします。

 

 そういえば、関東地方の梅雨入りは、平年と同じ6月8日頃だと気象庁は公表しています。昨年と3日遅いようです。梅雨明けは、平年では7月21日頃ですので、まだ続きます。

 

 政府は、6月30日に、いわゆる「骨太の方針」を閣議決定しました。「骨太」とは、基本や根幹がしっかりしていることという意味でしょうから、「しっかりした方針」とでもいう意味でしょうか。外部からいってもらえないからかどうかは、分かりませんが。勝手に付けています。

 そこでは、

 

1.法人税改革は、29年度以降に、法人実効税率20%台まで引き下げる。

  −今までと同じです。

 

2.若い人が、安心して結婚し子どもを産み育てることができるよう、税負担構造を見直す。

  −お爺ちゃんおばあちゃんからの贈与の道は、せっせとやってきました。本質はそこにはないと思うのですが。

 

3.女性の活躍推進・子育て支援のため、多様化する働き方・稼ぎ方等への中立性・公平性を高める。

  −これも以前から出ている議論ですが、配偶者控除の見直しをするはずです。ただ廃止するだけですと、増税になることは確かですので、配偶者の給与所得控除の調整で対応するとした内容で落ち着くのではないでしょうか。

 

4.年齢ではなく所得や資産等の経済力を重視しつつ、世代間・世代内の公平を確保する。

  −分かり易くいえば年金課税など高齢者に対する優遇税制の見直しが目的で、そろそろ機が熟したと感じているのかも知れません。

 いづれも従来の流れと取り立てて変わるところがありませんので、時期の問題は別として、この方向に向かいそうです。

 

7月の税務・総務予定
(税務)
*納期特例適用者の源泉所得税の納付        10日(金)まで
*所得税予定納税額の減額申請           15日(水)まで
*所得税予定納税額 第1期分の納付         31日(金)まで
*固定資産税及び都市計画税の 第2期分の納付  通常月末まで
(総務他)
*社会保険月額算定基礎届           10日(金)まで
*労働保険概算・確定保険料の申告・   納付    10日(金)まで

 
 
 

 政府は6月22日、マイポータル(情報提供等記録開示システム)への医療費通知を活用した医療費控除の簡素化など、マイナンバー(個人番号)制度の活用による利便性向上策を公表しました。

 

 平成28年1月のマイナンバー利用開始1年後の29年1月から利用が開始されることになっているマイポータルは、行政機関がマイナンバーの付いた自分の情報をいつ、どことやりとりしたのか確認できるほか、行政機関が保有する自分に関する情報や行政機関から自分に対しての必要なお知らせ情報等を自宅のパソコン等から確認できるシステムです。

 

 例えば、各種社会保険料の支払金額や確定申告等を行う際に参考となる情報の入手等が行えるようになる予定です。また、引越しなどの際の官民横断的な手続のワンストップ化や納税などの決裁をキャッシュレスで電子的に行うサービスも検討されています。

 

 マイポータルサービスの提供開始後、協会けんぽ等の医療保険者は、医療を受けた人に対して自己負担額等を記載した医療費情報を、その人のマイポータルに通知します。そして電子申告による所得税の確定申告の際に、この医療費情報を医療費控除の証明として活用できるようにする方向のようです。そう簡単にはいかないでしょうが。

 

 現在も電子申告をする場合、領収書類の記載内容を入力することにより、領収書の添付を省略できるますが、保存の義務があるため、添付して提出される方も少なくないと思います。行政サイドでは、むしろ資料の整理等の手間を考えると添付不要の方が良いのでしょう。

 

 マイポータルについては、あまり話題に上りませんが、ここでマイポータルについての国会の審議を・・

 

○玉木委員 ・・今、大臣が一つおっしゃったマイポータル。私は、これが結構キーになるのかなと思うのは、使う側の人が自分に引き寄せて、ここでこういうことができるんだということが具体的にイメージできれば、一番爆発的に広がっていくのかなというふうに思っています。
 今、いろいろ政府側の事務方からの説明を聞きますと、そこにインターネット経由で入っていくと、いろいろ情報を各種政府機関が見に来た、そういった記録が確認できますよとか、そういうことはあるんですけれども、例えば端的に、見に行ったら、自分の納税の記録、年金の記録、特に、払わなきゃいけないのが払えていなくて、これだけ未納がありますとか未払いがありますよとかが行ってわかって、ではその場で、そのサイトを使って国税庁のシステムに入ってすぐ電子納税ができるというのができたら非常に便利だし、あるいは、例えば同じところに年金機構の保険料の支払いの電子的な窓口があったら、そこも、そこをクリックしたら払えるということをすれば、少なくとも、国民の側から見たら、そこにバーチャルな歳入庁ができているわけですね。・・
 例えばマイポータルを使った電子納税の仕組みというのは、今の時点で考えておられるのか、あるいは技術的に可能なのかどうか、・・お答えください。

○竹内大臣政務官 ・・マイポータルでは、個人が自己の情報や各種行政サービスを閲覧できるものと承知をしております。
 国税の分野におけるマイポータルの利用につきましては、国民の利便性の向上という観点から現在鋭意検討を進めているところでございまして、委員御指摘のマイポータルを通じた電子申告・納税につきましても、何ができるかを含めて、今後さらに検討してまいりたいと存じます。

                
(衆議院内閣委員会第9号平成25年4月26日)
 

 これには、必ずセキュリティーという問題が浮上しますので・・

 
○豊田委員 ・・次に、いわゆるマイポータルについてお伺いをしたいと思います。
 ・・マイポータルを利用して、例えば自宅のパソコンなどを使用してまた自分の年金情報などを見ることができる、これも国民の利便性という観点から非常に重要であると考えます。
 ただ、現在、例えばネットカフェのようなところで、成り済ましをして個人の番号とパスワード、あるいはカードが入手を不正にされてしまえば、その成り済ましによって全く別の方の個人情報が、自分の側からということを成り済ますわけですから、見れてしまう、情報が漏れてしまうというおそれがあるというふうに思いますけれども、これについてはどのような対策を講じられているのでしょうか。

○向井政府参考人 ・・マイポータルを利用する際、例えば自分の情報、番号つきの情報を得ようとする場合、入手しようとする場合は、基本的には、個人番号を用いないで、いわゆる個人番号カードに確認された電磁情報を機械的に読み取りまして、この情報とパスワードを組み合わせまして確認する公的個人認証を採用するということをしております。
 マイポータル、確かに便利なものではございますけれども、一方で、アクセスさえできてしまえばある一人の番号つきの情報が全て得られるという点においてやはり厳重に管理しなきゃならないものだというふうに考えております。
 そういう意味で、自分の番号つきの情報を入手する場合は、非常に強度の高い認証手段ということで、今申し上げました公的個人認証を採用したいというふうに考えております。
                    
(衆議院同第4号平成25年3月27日)
 

省略

 
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国外転出時課税制度
 

  国外転出時課税は、今月7月1日から、適用されている制度で、国外転出(旅行ではなく外国にお住まいになるような場合です)をする方が 、1億円以上の有価証券など(信用取引など未決済のものも含まれます)を有していますと,その時に、お持ちの有価証券等を譲渡したものとして譲渡所得等の申告・納税をすることになりました。

 

 これは、相続人が外国に居る相続(平成27年7月1日以後の相続等)にも適用がありますので注意する必要があります。

 

 これは、市役所に国外転出の届けをして、課税逃れが発生するケースがみられるとのことで、それに対応するための措置です。

 

 しかし、一方で実際に株を持っているだけで譲渡したわけでもなく、たまたま外国に行く方など課税逃れをするつもりでない方が殆どでしょうから、すぐに納税ができるとも思われませんので、納税猶予の制度があり、申告をされ、納税は後にする方法もあります。

 

 そしてこの適用を受けた人が,その有価証券等をお持ちのまま国外転出の日から一定の期間内に帰国をした場合には、この課税は取り消されます。

 

 さて、「税金川柳」から・・

 これは、昨年は8月号で紹介しました。出典は、税研情報センターによるものです。今年の最優秀賞は、

「ふるさとに 税を納めて 贅を得る」(大阪・逆ペリカン)です。

 

 個人的に気に入ったものは・・

「子にいばる 心配するな 相続税」(神奈川・むすす)

「放っとくと 重くなります 妻と税」(島根・ぽん太)

「介護した 嫁は相続 蚊帳の外(東京・ハルル)

 

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編集後記 今年も、もう半分が終わりました。年齢に比例して月日の流れが速く感じます。今年は、4月から大学の仕事が増えて、余計そう感じるのかも知れません。来月は大学も夏休み。少しは余裕がでると良いのですが。お知らせしましたように梅雨もまだ続きます。食べ物の傷みやすい季節ですので、お気を付け下さい。今月もお読み頂き、有り難うございました。
                  
編集発行 株式会社プランニングファイブ