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平成12年4月1日
新年度のスタート
 
 4月1日から新年度がスタートしました。真新しい紺のスーツに身を包み、チャパツを黒髪に整髪した新入社員を見るのは、開きかけた桜のつぼみにも似て何となくほっとします。
 ところで、20世紀最後の新年度は、世紀末らしく色々な変革がなされます。 幾つかを紹介します。
 道路交通法の改正が有ります。今月から6歳未満の乳幼児を乗用車に乗せる場合、チャイルドシート(幼児用補助装置)の着用が新たに義務付けられました(道交法71条の3)。5歳までですとかなり大きな子も対象になります。赤ん坊を抱いて運転しているドライバーを見かけますが、これは論外だとしても、あまり法律で規定するのは感心しません。しかしそこは、適用除外規定を設けて、何でもかんでも一律適用されることのないようにしています。例えば、バスやタクシーに乗る場合にはチャイルドシートは義務付けられません。また、著しく肥満でチャイルドシートの使用が出来ないとき、チャイルドシートが固定できない構造の車両の場合などもそうです。なお、罰則は点数1点です。ご注意ください。
 その他航空法改正(2月1日)に伴う国内航空運賃の自由化も、1日から適用されました。全日本空輸は全路線・全便一律1万円(期間限定)。日本航空はインターネットを通じた予約は25%の割引。日本エアシステムは介護帰省に対して28%割引など割引運賃が用意されています。
 外国人登録法の非永住者に対する指紋押捺義務が廃止され、外国人登録証の携帯義務違反についても、特別永住者に対してはこれまでの刑事罰から逮捕できない行政罰に変わりました。
 このほか、介護保険法の導入、容器包装リサイクル法完全実施や特別地方消費税(飲食税)が廃止されました。
 

4月の税務・総務予定
(税務)
*所得税の振替納税   18日
*個人消費税振替納税  26日

(総務)
*新入社員の社員研修
*定期昇給の算定
 
 
 この3月で廃止された特別地方消費税は、平成元年に従前の料理飲食等消費税に代わって創設されました。これは、飲食店、旅館などを利用した際、料金に課せられる道府県税で、税率は3%。経営者が利用者から徴収して納税していました。
 具体的には1人1回7,500円を超える飲食、1人1泊15,000円を超える宿泊について、消費税にプラスして課税されていましたが、これがやっと無くなりました。
 飲食税の歴史は古く、昭和36年の改正前は、“遊興飲食税”といわれていました。そしてその言葉通りの税金で、課税の根拠としては、「(遊興飲食は、)主食を入手し医療を受ける行為などと異り、人が金銭的余裕に恵まれた場合にするものだから同条が遊興飲食者に遊興飲食税を課することの相当であることには先ず問題はない。」と考えられていました。そして昭和20年代の飲食税は、飲食等の態様に応じて100%、40%、20%と大変高率なものでした。このように税金を高率に課しますと、納税意欲を減退させて、脱税などが横行することになってしまいます。飲食税のように飲食を提供する方に納税義務を課して、かつ高額な税金の徴収を事業者にその徴収事務等の負担を全て委せるような場合には、単純に事業者だけが攻められ無い場合も出てきます。
 特に飲食税は、税負担者が直接納税するのではなく、サービスを提供した料理店等に納税義務を負わせ、特別徴収という方法により、お客さんに代わって納税しなければなりません。
 高率な飲食税の課された時代に、高額な飲食税の納税に苦しんだ飲食店主から飲食税の撤廃運動が起きていました。その中で、店頭に納税箱を設けて、お客さんの自由意思によってこれに飲食税を入れてもらい、納税日にその箱を県税事務所に持参して納税した事件が起きました(最高裁昭和37年2月21日判決)。結果、弱い立場の事業者は、飲食者に代わって飲食税を納付するという“出血納税”を強いることにもなりかねません。高額な税率は、今も昔も納税者の納税意欲を失わせる結果となります。
 その後この飲食税は名称が変わり、長い年月を経て税率が下げられそして今年その長い課税の幕が下ろされました。
 
 
【続々・本年の税制改正】
 前月号では、こう変わる予定としてお知らせいたしましたが、国会を通り法律として動き出しましたので、確定されて動き出しました。
 今月も、改正事項について幾つかお知らせいたします。
 
*共有物の分割に係る登録免許税
             の改正
 不動産の登記で共有物の分割を利用した登録免許税(登記料)の節税スキームの道が一部封じられました。
 これは、1億円の土地の売買を行う場合の登録免許税は、
 1億円×50/1000=500万円となります。
 これを登記するとき、2回に分けて、最初の「売買」によりその一部の所有権を移転します。そして残りを「共有物の分割」として所有権を移転した場合の従来の登録免許税は、
1回目 1/100 の譲渡 
 1億円×1/100×50/1000=5万円
2回目 99/100 の譲渡 
 1億円×99/100×6/1000≒59万円
合計   64 万円
 となり、500万円の登記料が64万円ですむという方法ですが、この4月1日から2回目の税率も6/1000ではなく、50/1000で計算することになりました。
 
*不動産取得税
 宅地を平成12年1月1日から14年12月31日までに取得した場合の不動産取得税の課税標準額が2分の1となっています。
 
 
*固定資産税
 新築住宅などの固定資産税の軽減措置の床面積基準が、
 戸建住宅の場合
 (現行)40u〜240uが
 (改正)50u〜280u
 と緩和されました。
 
 途中省略


          Corner 

 
 誌上PC教室
 
 ノートタイプのパソコンを使用しますと、マウスを動かすのも面倒で、キー操作だけで済ませれられれば便利だと思うことはありませんか。
 今月は、Windows98のショートカットキーについてご紹介します。
○最初に、マウスを使わずにプログラ ムを動かす方法です。デスクトップにアイコンが有れば、→←↑等で選 択してEnterでいいのですが、ないときは、
Windowsキーを押してくだ さい。スタートメニューからプログラムを選択します。
   (Ctrl+EscでもOK)
○エクスプローラーの起動は、  Windows+E
○ タクス(プログラム)の切替えは、 Alt+Esc
○プログラムを閉じるは、 Ctrl+F4
○元に戻す場合は、 Ctrl+Z
○CR-ROMの自動再生をさせたくない!! Shiftを押しながらCDを挿入
○ファイル名を指定して実行は、 Windows+E
○ファイル検索は、 Windows+F
○全てのウインドウを最小化は、 Windows+M(逆はShift+Windows+M)
 試してみてください、数回練習すれば覚えられます。
 途中省略

 編集後記
 桜の便りが聞かれる頃となりました。確定申告が終わり、ほっと一息という感じですが、皆様には何かとご迷惑をおかけ致しましたことをお詫びいたします。まもなく労働保険の申告が始まりますので、ご準備お願いします。
 編集発行 株式会社プランニングファイブ
 

    

Last Updated: 4 /APR/2000