P5 NEWS SHONAN TAX OFFICE NO.239
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平成21年8月1日
花火(Fireworks)
気象庁では、関東甲信地域の梅雨明けを7月14日ごろと発表しました。でも、真夏のようなからっと晴れ渡った夏空はほとんどお目に掛かりません。8月になっても梅雨明けしていない所は、豪雨により被害を受けた九州北部から東北まで広範囲にわたっています。
うっとうしい夏空を見ながらこの通信を書き始めることにします。
夏の風物詩といえば、なんと言っても夜空を華麗に彩る“花火”。夏ばかりではありませんが、この時期、各地で花火大会が開催されています。地元では、8月4日に「江ノ島花火大会」が、「サザンビーチちがさき花火大会」は8日に開催されます。
最近では、輸入物の花火も多く使われていますが、本来、日本の花火は大輪の輪を広げる(菊花型)割物花火で花火玉は球形に作られますが、外国の花火は、いくつもが四方に飛び出す円筒形でした。輪を広げる日本の花火は、大きな爆発音を響かせ、色とりどりの光が空一面に広がり、暗闇の中に溶け込んでいきます。この一瞬の「美しさ」、「はかなさ」が人の心に染みるのかも知れません(http://www.japan-fireworks.com/を参考にしました)。
花火と言えば、関東では、隅田川の花火でしょうか。今年も100万人近いの見物客と2万発を超える色とりどりの花火で両国一帯の夜空に咲かせた「隅田川花火大会」は、7月25日に開催されました。
この両国橋一体の花火大会は、1733年(享保18年)の川開きの日に開始され、今と同様に江戸っ子に熱狂的に受け入れられたそうです。当初は、悪疫を追い払う水神祭りの一環で、コレラや飢饉で亡くなった人の霊を慰める意味もあったようですが、しまいに大がかりな物見遊山の花火大会となっていきました。
当時の花火は、「のろし花火」と言われ木で作られ、そこに火薬を詰めて花火にしました。花火は徳川家康の時代にイギリス人によってもたらされたといわれていますが、大がかりな仕掛け花火はこの花火大会からだったそうです(『退屈しのぎ博学知識塾V』89頁)。
8月の税務・総務予定
(税務)
*個人住民税2期分の納付
通常月末
*個人事業税1期分の納付
通常月末
*個人消費税の中間申告・納付
8月31日まで
(平成20年分の確定消費税額が 48万円を超え400万円以下)
振替納税 ・・9月28日(金)
(総務他)
*夏期休暇の実施
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役員報酬は、いくらぐらいが平均かと聞かれることがあります。
財務省・財務総合政策研究所では、業種別・資本金別の資産・負債・純資産及び損益を公表しています。
その中の「法人企業統計年報特集(平成19年度)」から、全産業平均の役員報酬を紹介します。
この「法人企業統計」は,法人の企業活動の実態を把握するため,昭和23年以降毎年行われており,最新の平成19年度調査(平成19年4月1日〜平成20年3月31日に決算法人)では、役員給与の平均額は約480万円だそうです。なお、役員賞与もでていますが、中小企業では一般的ではないので省略しました。
資本金別平均役員給与
資本金別 |
500
万円未満 |
500〜1,000
万円未満 |
1,000万円〜
1億円未満 |
1億円以上
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法人数(万社) |
128 |
32 |
145 |
3 |
役員総数(万人) |
226 |
65 |
355 |
17 |
平均役員数/会社 |
1.77 |
2.03 |
2.45 |
5.14 |
平均役員給与(万円) |
364 |
396 |
521 |
1,166 |
民主党が7月27日に発表した政権政策(マニフェスト)の税制については,昨年12月に出した「民主党税制抜本改革アクションプログラム」とそれほど変わりません。
その時にもでていた内容ですが、面白いものに、現在のような与党内の税制調査会は廃止し,財務大臣の下に政治家をメンバーとする新たな政府税制調査会を設置するとしているものがあります。与党内でも前から出ていた議論ですが、硬直化して何も変わることがなかった政策です。
今まで、政府と与党の税調が改正内容を発表していましたが、時代時代の力関係で決まるのでどうも明確ではありません。
そこで、野党・民主党は、この点に目をつけ、税制改正過程の抜本改革をあげています。
内容は、与党内の税制調査会は廃止し,財務大臣の下に政治家をメンバーとする新たな政府税制調査会を設置,政治家が責任を持って税制改正の作業と決定とを行うというもので,現在のような政府税調(首相の諮問機関)は廃止し,税制の専門家として中長期的視点から税制のあり方に関して助言を行う「専門家委員会」を新しい政府税制調査会の下に設置するとしています。
新たな税制調査会における意見集約の過程は,公開を原則とするとし、国会での審議も充実させるため,衆参両院に,税制を中心に社会保険料等も含めた歳入全般の議論を行う常任委員会として「歳入委員会」を新設するとしています。
果たして、どれだけ力を発揮することができるか分かりませんが、本当にやる気があればできるでしょう。
以前お知らせした、経済危機対策に伴う税制措置を整理しておきます。余裕?のある方は考えてみてください。景気が悪くなる前でしたら、お勧めの贈与です。
@ 平成21年1月1日から平成22年12月31日までの期間限定の贈与です。
A 直系尊属から居住用家屋の取得等に充てるために金銭の贈与を受けて貰います。
イ 贈与して貰う方は、本人の親か祖父母で、配偶者の親からの贈与は対象になりません。
ハ 翌年3月15日までに引渡しを受けていなければ適用は受けられません。
B 贈与額500万円までの贈与税が非課税となります。
C 暦年課税又は相続時精算課税の従来の非課税枠にあわせて適用されます。
通常は、暦年課税の非課税枠110万円を使いますので、610万円まで贈与を受けても贈与税は課税されません。
D 適用を受けるためには申告期限内に贈与税の申告書及び添付書類の提出をしなければなりません。
E 相続時精算課税と併せて適用する場合には、4,000万円(住宅特例を含む特別控除額3,500万円+500万円)までとなりますが、大半を親が出すことになり、あまり感心しません。
また、相続時精算課税を適用する場合には、要件が厳しくなり、住宅取得等資金の贈与をした者の直系卑属である推定相続人 で,贈与を受けた日の属する年の1月1日において20歳以上に限定されています。
ですから、この場合には、子が贈与を受けることができるのは,基本的には親からのみで,祖父母からは贈与を受けられないということになります。
要件は,相続時精算課税の方が範囲が狭いため,相続時精算課税の受贈者要件をクリアしていれば,贈与税の
500万円非課税の特例の要件もクリアすることにはなります。
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税の歴史−検地
今回は、時代を少し戻します。土地制度は、古くからその国の近代化の重要な目安となります。幕末維新前は、西欧の先進国と比べかなり立ち後れていました。フランスでは、18世紀後半の「農村法典」では、「フランスの土地は、その全地域に渡り,そこに住む人々と同様に自由である」との宣言がみられます。
江戸時代を中心とするわが国の幕藩体制の元では、領主の土地領有を土台とした厳重な身分階層の元で重い年貢が課されていました。この元になるのが、石高=検地の構図に現れています。
この検地の話をいたします。検地というと「太閤検地」を思い出すのではないでしょうか。部分的な検地は、各時期に各地で行われていましたが、全国的な検地として近代になるまでただ一回行われたのが,この「太閤検地」です。
「太閤検地」16世紀末の1594-95年に豊臣秀吉の命により行われました。これにより、@兵農完全分離のもとで農民の身分を規制統一し、A農民の年貢を画一化した画期的なものでした。もちろん全体とした制度の確立は徳川期に入いるまで待たなければなりません。
秀吉は、城主も百姓も,検地に反対する者は、ことごとくなで切りにすると威圧したと言われています。
徳川期になっても検地は数多く行われましたが、農民の激しい抵抗もありました。維新直前の検地では、農民の蜂起のため検地が中止されたと伝えられています。
徳川期の検地の方法は、検地条例(条目)などの法令に定められていました。
@まず、幕府から大名に検地を行う命を出します。A大名は、検地総奉行以下検地役人から村々に検地施行の旨を伝えます。B村役人や頭百姓から、正直に案内する誓詞ををとります。C総勢数百人の検地役人は、村々に向かいます。D村ごとに土地に番号をつけ測量に着手します。(福島正夫 『地租改正』吉川弘文館 を参考にしました。)
省略
編集後記
株価は持ち直してきたと言え、雇用不安に賃金の下落傾向が続いています。まだ実体が伴っていませんので、当分は無理をしない方が無難です。今月の衆院選は、なんとしても投票に行かないと、行くときはなくなります。選挙後の政権は、果たしてどの程度続くのでしょうか。
編集発行 株式会社プランニングファイブ
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