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SHONAN TAX OFFICE NO.227
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平成20年8月1日
1億2千7百万
人口は、税制に影響を与えますので、人口や年齢分布は、時代時代に大きな意味を持ちます。古く全国的な人口調査が行われたのは西暦600年中頃の飛鳥時代(聖徳太子の頃)だといわれています。その時代の人口は現在の5%ぐらいの600万人でした (板倉聖宣編『税金でさぐる日本史』8頁)。そしてそれ以後の鎌倉時代、室町時代には,正確な人口調査(戸籍調査)は,行われていません。なぜそんなに古い飛鳥時代に戸籍調査が行われたかといいますと、税と大きく関わっていました。
大化の改新(645年)にはじまる律令国家の出現に併せて、我が国に統一的な税ができたといわれています。古代の税は、それ以後の「土地」ではなく「人」に対して課していました。このため、戸籍調査が必要になったのです。
話を進める前に、しばらく日本の人口のことをお話ししたいと思います。
飛鳥時代以降に全国的な人口調査を行ったのは、江戸時代の八代将軍吉宗の時代(1700年頃)で、3,000万人ぐらいだったそうです (宮林『江戸の生活と経済』94頁)。その前の鎌倉時代が1,000万人ぐらいで、室町時代が1,800万人ぐらいで、明治になると3,500万人ぐらいになっています。その後現在まで100年そこそこで4倍の爆発的な人口増加があったことになります。世の中の成長の度合いに応じて人口は増加するようです。 それでは現代の適正人口は幾ら?
なお、1700年代の江戸の人口は、
100万人ぐらいだろうといわれています。当時のヨーロッパ第一の都市のロンドンで70万人、パリで50万人ぐらいだといわれていますので,江戸は当時世界第一の都市だったようです (土方『江戸時代の江戸の税制と明治6年地租改正法公布』45頁)。
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8月の税務・総務予定
(税務)
*個人住民税2期分の納付
通常月末
*個人事業税1期分の納付
通常月末
*個人消費税の中間申告・納付
(平成19年分の確定消費税額が48万円を超え400万円以下)
9月1日(月)まで
振替納税 ・・9月26日(金)
(総務他)
*労働保険料の納付(第2期分)
31日
*夏期休暇の実施
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話を税金の話に戻しますと、我が国に組織だった税としたものが見られるのは、前ページの通り大化の改新以後だといわれています。それでは、その前はどうだったのかといいますと、縄文時代(紀元前1万年から紀元前500年ぐらいの間)では、人々は縄文土器や新石器を使った狩りや豊かな貝類などを中心とした漁で生活をしていました。氷河期が終わり,暖流に囲まれた日本列島は温暖で、豊かな土地に暮らす古代の人は、まだ大規模な農耕の必要はなかったようです。この時代は血縁による小さな氏族共同体を単位とし、支配者と被支配者の階級の分化はまだみられません (『新しい歴史教科書』30頁)。
その後、日本に大きな変化がおきました。これが弥生時代で、紀元前3世紀頃から紀元後3世紀頃までの600年間ぐらいの短い間に人々の生活が大きく変わりました。大陸から運ばれた水田による稲作の普及や青銅器や鉄器が伝わってきました。特に稲作の普及は、日本列島に住んでいた人々のそれまで狩りや漁の生活を一変させ、稲を財産として貯蓄できるようになりました。結果として財をなした富裕な部族の長が勢力を増すようになってきて、「王」と呼ばれるようになったようです。しかしこの王も、それほど大きなものではなく地域地域の部族の頭みたいなものであったようです。この王に対して物を差し出したり労役につくようなことはあっても、被支配者が支配者に対して 義務として強制される租税制度はなかったといわれています (田名網『古代の税制』5頁)。
3世紀頃に邪馬台国という強国が現れました。邪馬台国のことが書かれている『魏志倭人伝』の中に、「租賦を収む、邸閣有り、國國市有り、有無を交易し」と、外国の書物ではありますが、我が国の「税」が初めて記載されたものとして有名です。
そこでは、「税や貢ぎものなどを集めて、そこに税を納める倉庫がある。市場では人々はそれぞれの物を交換している」といった意味でしょうか。しかし、貢ぎとして差し出したり労役に駆り出されることはあったようですが、専制国家における画一的な租税制度とまではいかないと考えられています。「制度として整ったものではないとしても、いわゆる租税制度の初原的な形態のものが行われていた」と考えられています (田名網・前掲9頁)。
さて、「租税」「ソゼイ」といっていますが、「租」と「税」は違うのかという問題があります。イメージからすると「税」は、税金のことだろうなと思うのではないでしょうか。「租」がつく「租税」とは,一体何なのでしょうか。元々は、「租」は、「地租」として土地に課される税という意味合いだったようです。税に租が付いて租税となると,税金一般となり、税というより租税という方が税の制度みたいなもので,学問的な感じがします。でも今では、我々が用いている租も税も税金の意味として使っていますが、古代では区別されていたようです。
人類が,言葉を持ったのが100万年以上も前だといわれています。しかし文字を手に入れたのは、ついこの間で、まだ数千年しかたっていないと思われています。
日本語は、英語、フランス語やドイツ語など西洋語といわれる一つの祖語から分かれたものとちがい、アイヌ語と同様に系列関係のはっきりしない孤立言語だといわれています。しかし日本語は地球上で話されている人口数で7番目に大きな地位を占めた言語です。
日本の文字は、2千年前に中国から漢字を取り入れたときに始まりました。しかし、日本語の文字に取り入れたときに、中国語の音に応じた文字だけ借りてきて,ひらがな、カタカナを誕生させ、中国語の発音を無視して,語順をひっくり返して日本語読みとしてしまいました。もちろん漢文の日本語読みを通じて,古代中国の古典を日本の精神文化の財産になったといわれています(前掲・新しい歴史教科書58頁)。
そういうこともあったのか、唐の「租税」の意味合いと違った使い方が古代の文書では見られることになりました。「租」と「税」を分けて使っていたようです。簡単に言えば、田から収穫され貢納される稲を「租」といい、それが貢納されて財源化したものを「税」といっていました (佐藤『租税』2頁)。現代風にいえば「租」を研究するとは、税制の研究で、「税」を研究するとは、財政を研究するといったところでしょうか。
大化の改新の翌年に4カ条からなる「改新之詔」を宣布しました。@私地・私民の廃止、A地方行政制度、B民政制度とC租税制度が示されています。
そこには「税」はでてきません。そこに出てくるのは租法で、「段租稲二束二把」「町租稲十二束」とされています。
具体的な古代の税の中身に入る前に紙面がなくなってしまいました。またの機会にお話ししたいと思っています。今回は夏休み特集ということで、中学校の歴史の教科書からお話ししました。
P5コーナー
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メールを使おう
今月は、連載しているQ&Aコーナーをお休みにさせてもらいます。
今更と思うかもしれませんが、「メールを使おう」というテーマでお送りします。
メールといっても,携帯電話のメールの話ではありません。携帯メールでは簡単な内容しか送れませんので、沢山の絵文字を入れる携帯メールは恋人同士の語らいには適しても、仕事では不十分です。
今、多くの大学では、学生各自にメールアドレスを配布しています。なぜでしょうか。就職ばかりでなく、社会人として必須だからです。
古い(失礼)社会人のうちには、メールが使えない人が結構います。
ついこの前までは、FAXがないと仕事に支障をきたしましたが、今は、メールがなければ,仕事では不利になります。
税理士業界でも、メールを含めてIT化に対応できないところは、申し訳ないですがこれからは厳しいでしょう。恥ずかしいことに、税理士の管理官庁のトップが税理士事務所のIT化を図って欲しいと、いっていました。
さて、メールを使おうとしてもどうしたらいいのか判らないかもしれませんが、最低限インターネットができる環境が必要です。インターネットはできるけど,メールはチョットという方が意外と多いのではないでしょうか。
インターネットが出来るのなら,簡単です。設定が判らない?インターネットができるようにYahooなどのプロバイダーに入られているはずですので、その時の資料をメールで(メールは使えないのでしたね),とにかく送ってください。設定が出来るようにフロッピーでお送りします。
まだ、インターネットがまだできない方は、この際フレッツなどの光通信を申し込んでください。事業者の方は、電話も変更するといいと思います。当分は光通信で使えるはずですし、テレビなどにも利用できます。とにかく、メールが出来るようになったら、ご自身宛に送ってください。
P5では、IT化、メール、電話など総合的な相談に応じますので,ご連絡ください。
省略あり
編集後記 先日、早朝の散歩から帰ってきたら、めまいと嘔吐で動けなくなってしまいました。熱中症だったようです。熱中症は,部屋の中にいてもなります。皆さんもこまめな水分の補給を忘れずに。編集発行
株式会社プランニングファイブ
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