P5 NEWS         SHONAN TAX OFFICE NO.138
 




 

平成13月1日

えひめ丸

 

 英国、白色艦隊海軍中将(Vice-Admiral of the White)ホレイショ・ネルソン(Horatio Nelson) が、フランス、スペイン連合艦隊と戦ったトラファルガル海戦は、今からおよそ200年ほど前のことです。そのころは、連絡の手段は急送公文書を運んでくる足の速い小型船だけで、一度港を出ると全ての判断・責任はその艦自身で負うことになっていました。開戦を知らずに不意打ちを受けることも、終戦を知らずに戦い続けることもあったようです。

 一歩港を出れば全ての判断は、艦長に任され、責任もそれに伴いついてきます。このため艦長の権限は絶大で神に次ぐ存在でした。乗組員の生死与奪の権限は艦長が握っています。規律に反すれば、裁判もなく「この者は、かかる事例に関して海上で適用される法と慣習に則り処罰される。」として過酷な懲罰を受けることになりました。

 もちろん艦長の資質には、他を頼みとしない独立心、内心を表に出さない意志の力、艦を一つの機能とするための統率力が必要とされました。

 ネルソンの旗艦Vitoryは、大砲100門を有する排水量2千トンの一等戦列艦で全長50メートル足らずに800名に上る定員を擁していました。一度海にでれば、艦長はこれだけの乗組員の命を握っていたのは、つい200年前のことです。

 “えひめ丸”と衝突(Collision)した>原子力潜水艦Greenvilleは、全長100メートル(360feet)を超え、排水量6千トン、最速26ノット(47Km)で海中をもースピードで走ることができます。 しかし乗組員130名で、この怪物(black pig)を操ります。

 艦長の責任は、今も昔も変わりませんし重大です。

 今は艦に対する責任や乗組員他の人命に対する責任ばかりでなく、地球に対する責任も負っています。もし原子炉が損傷していたら、ハワイのワイキキ海岸が、これから何十年も人の立ち入ることの出来ない観光地になってしまったでしょう。ネルソンの旗艦と同じ大きさの“えひめ丸”も気がつかない原子動力船が原子爆弾と共に世界の海に航行しているとなれば、放射能によっていつか地球上に人の住めるところが無くなってしまうかも知れません。

  Greenvilleの潜行深度と磁針










http://www.ntsb.gov/Pressrel/2001/010302.htmより。ハワイ時間午後1時35分からの航跡。4分間に東南東から北に120度変針している。

 

 

 

 

 

 

 

 


3月の税務・総務予定
(税務)
*贈与税・所得税の確定申告期限  15日
*個人消費税の確定申告期限   4月2日
          
(総務他)
*新入社員の受け入れ
 

 

 

【森首相のゴルフ会員権】

 先日(2月15日)のTV10チャンネルの久米宏のニュースステーションで、東京で行っている税理士の勉強会のお仲間が、「森首相のゴルフ会員権」について取材に答えていました。TVを見ていた仲間うちでの印象は、「TVではだいぶ太ってみえるね。」「エクボがかわいい。」など色々な意見が出ていましたが、短い放映時間内に要点をまとめて回答していました。

 TV「森首相のゴルフ会員権について税務上問題ないのでしょうか。」

 税理士「問題はあります。」「公的な立場にある人には高度の責任が要求されます。」と明確。TVをご覧んになった方も納得されたと思います。

 このP5ニュースは、国外にもお送りしていますので、少し説明します。

 この問題は、ハワイ沖で日本の水産高校の実習船が、米国原潜Greenvilleの緊急浮上(Emergency Main Ballast Tank Blow)による事故当時に、森首相がプレーしていたゴルフ場の会員権は、1985年に知人が約4,000万円で購入した会員権を首相名義にし、正会員になっていたというものです。

 事実上無償で譲渡されていたもので、税法上は贈与とみなされ、支払うべき税金を免れていた可能性も指摘されています。

 このゴルフ倶楽部は、衝突事故の一報を受けながら、森首相がプレーを続けていたゴルフ場で一躍有名になってしまいました。

 納税者の一人である森さん及びその周辺の言によりますと、会員権購入の際に、森首相と実際に購入した社長との間では「名義は森首相で、所有者は社長」「いつでも名義を社長に戻せる」などとする覚書が交わされていたとのことです。

 なぜ他人である森さんに、名義だけとはいえそんな豪華なプレゼントしたのか。もしこの問題が出てこなかったら、どうするつもりだったのか。など普通人には、疑問に思うことだらけです。

 ある税務署幹部の言「覚え書きを作ること自体うさんくさい。」

 確かに名義だけ他の人の名義にすることはあることですが、通常そこには理由があります。ただ書類だけ作っておけばいいと言うものではありません。

 もし、85年当時知人から贈与で譲り受けたとしたならば、1,400万円の贈与税が課税されていたはずです。課税庁は、除斥期間が経過しているため課税することはできませんが、納税者はいつでも納税する申告をすることが出来ます。

 ちなみに、このゴルフ場の会員権は、

バブル期では17,500万円で取引されていたようですが、現在は、2,500万円ぐらいだと言うことです。

  今では、時効等がありますので税務上、法律上の責任はないとしても、道義的な責任は重いのではないでしょうか。

 

 再度、お知らせです。

 パソコン減税は、今年の3月までです。青色申告書を提出する法人と青色事業者の人は、最後のチャンスです。

 一体で購入し利用する物であれば、100万円まで一括して償却できます。

デジカメやプロジェクターのみを購入すれば、それぞれ減価償却資産となりますが、一体であれば全額OKです。

 しつこいですが、先月に続き最後のお知らせです。

 

 ついでに。貯蓄型の生命保険、例えば、個人年金保険や終身保険の保険料が、4月から最大30%値上がりします。

検討中の方は、3月までにご契約下さい。

 省略



          Corner 

 

 医療費控除

 (株)P5では、経営計画策定、保険・不動産等の資産運用業務を行っております。

 

 今年の確定申告では、12年4月から施行された介護保険法の導入に伴って、医療費控除に各種の在宅介護サービス費の領収書を見かけます。しかし、明確な基準が示されずに動き出した法律に税法がついていけていないようです。

 例えば、訪問入浴介護の居宅サービス費に係る自己負担額については、「居宅サービス計画」に基づいて、医療系サービスと併せて利用する場合の、居宅サービス費用に係る自己負担額(介護保険給付の対象となるものに係る自己負担額に限ります。)は、医療費控除の対象となるとされ、指定居宅事業者が利用者に対して発行する領収証に、医療費控除の対象となる医療費の額が記載されることとなっているとされていますが、そのような領収書は一度も見たことがありません。

 ある老人保健施設の発行した領収書には、食費代、特別食加算代、おやつ代、教養娯楽費、日曜消耗品費、おむつ代、洗濯代が上がっていますが、どの部分が医療費控除対象になるのかは、明確になっているとはいえず、今年の申告では三者三様で提出されていると思われます。

1、今月のパソコン教室は、

省略

 


 編集後記
 沈丁花の香りが、春を運んできます。ついでに花粉も・・・。      事務所の中は、確定申告のピークで大忙しです。申告の期限まで後わずかとなりました。まだの方はお早めに提出をお願いいたします。
 編集発行 株式会社プランニングファイブ