P5通信
平成8年8月1日
暑中お見舞い申し上げます
なんだか、毎年8月のタイトルは”暑中見舞”になってしまいます。今年も、去年に引き続き暑い日が多いので、”暑中見舞”という定番でスタートさせていただきます。
今年は、7月から暑い日が続き、まだ8月になったばかりです。後1ヶ月以上も暑い日が続くと思うとなんだかうんざりしまう。”暑いよ〜”なんて言っても始まりませんので、こんな時は土用の丑の日でポピュラーなウナギでも食べて、精を付けて下さい。
何故、土用の丑の日にウナギを食べるのかと言いますと、平賀源内がウナギ屋に頼まれた看板からだとか、中国では昔からウナギや黒鯉を食べる習慣があったなど色々言われていますが、そんなことは兎に角として、O-157の食中毒にも気を付けて、夏ばてしないようにおいしい物を食べて下さい。
ここで、ウナギ屋で思い出した寄席話の「後生鰻」から一席。
さる大家のご主人。すでにせがれに家督を譲って悠々自適な隠居の身。この人、大変な信心家。殺生が大嫌いで蚊が刺しても潰さずに必死に痒いのを我慢するほどでした。
ある日、浅草の観音様へお参りに行った帰りがけ、天王橋のたもとに通りかかると鰻屋の親父が蒲焼きにするため、ぬるりぬるりとする鰻相手に格闘中。このご隠居さん、早速義憤を感じて鰻の助命交渉を開始しました。
「あたしの目の黒いうちは1匹の鰻も殺させないよ」
「それじゃうちが潰れちまいますよ」
とすったもんだの末、二円で買い取って、前の川にポチャーン。
「ああいい功徳をした。」翌日も同じ鰻屋で、同じように二円。ポチャーン。ああいい功徳をした。その翌日は、スッポン。八円とふっかけられたが、「生き物の命はオアシには換えられない」と、またポチャーン。これが毎日。喜んだ鰻屋。隠居さえ現れれば、仕事もしないで、毎日日銭が転がり込むと大喜び。そのうち、とうの隠居がパタリと姿を見せなくなりました。少しふっかけ過ぎて、よその鰻屋に鞍替えしたのかと心配していると、久しぶりに向こうから福の神。
「ちょっと痩せたな。患っていたかな。ああいうのは何時くたばってしまうかも知れねえ。今のうちにフンだくっておこう」と。ところが、毎日毎日隠居を当てにして、仕入もせずに、商売は開店休業。肝心の鰻もスッポンもドジョウも鼠一匹いやしない。エーとどうにも仕方がない、生きてるものなら良いだろうと、赤ん坊を裸にして、割き台の上に乗っけた。驚いたのは隠居。「オイ、オイ、その赤ちゃんどうするつもりだ。」「ヘー、蒲焼きにするんで。」「馬鹿野郎。なんてことしやがる。これいくらだ?」命には換えられないと、赤ん坊を百円で買い取り川にポチャーン。「アーいい功徳をした。」
背筋が、寒くなったところでお後が宜しいようで・・・
8月の税金予定
個人事業税(一期)の納付 末日
個人住民税の納付 末日
最近藤沢税務署から、ご親族様を亡くされた方を対象に「葬儀費用についてのお尋ね」がきているようです。藤沢税務署以外でもきているかどうか判りませんが、税務署から書類などが来ると、一体何かと心配される方もいらっしゃるようです。
このような”お尋ね”については、法的なものではなく、アンケートのようなものです。勿論一般のアンケートであれば、回答すると、テレホンカードぐらい送られてくるか、お礼の手紙ぐらいはくるものですが、官公庁のものでは、余り聞きません。常識がないのか、官尊民卑が、骨の髄まで染み込んでいるのか判りませんが、責任の一端は、やはり国民が作り出したものです。日本のように長期間保守政権が続くとどうしても官が突出してしまいます。遅々として進まない行財政改革を後目に、消費税の5%への増税は、減税先行によって折り込み済みだから、行政改革の成否は問題にならないと、言ってはばからない政治家がいることに、質の低さと、そんな政治家を選んだ国民の責任を感じてしまいます。勿論今までは、一つの選挙区に3人も4人も当選するのですから、少々傷があっても(悪いことをしても)最後には長いつきあいだと言って最後の一人としてでも、当選させたいと思っても、あながち非難できないかも知れません。これからも同じような感覚で国民が選択をすれば、結果が国民に跳ね返ってきます。候補者の多くは、世襲であったり、官の退職者であったり、意に反する者ばかりで、選択肢は少ないのですがしょうがありません。 余計な話で、脇にそれてしまいましたが、それはそれとして、「お尋ね」の書けるところは書いて下さい。これを何に使うか明らかではありませんが、葬式費用として支払った費用については、資料を集めて葬儀社の税務調査に使われるかも知れません。
またお寺さんへ支払った読経料や戒名料は、資料として公表されれば、固有名詞をあげなくても興味深い内容となるでしょうが、残念ながら税務署が集める資料では、マー期待はできないでしょう。
お寺さんなどの宗教法人に支払うこれら読経料などの収入は、原則非課税とされています。勿論営利事業を行えば課税されることになります。
例えば、信者さんの希望によりお守り、お札等の他に、絵葉書やロウソクなどを販売したとするとどうでしょうか。お守りやお札のように崇敬の対象とされている物の販売は非課税とされていますが、これに対して、一般の物品販売業として販売できる性質を有する絵葉書、写真帳やロウソクなどを一般の市販価額で販売している場合には、収益事業となり課税されます。
実際には、物品販売業の対象となっているロウソク、生花などの販売でも、その殆どが、ご参拝に当たって神前や仏前などに捧げるための物として物品販売の対象から外されて、非課税となっているようです。
しかし、厳密には、生花を一般のお花屋さんが売っている価額と同程度で販売しているとすれば収益事業とされる場合もあると思われますので、仕入価額に実質販売費を加算した実費価額で販売する方がいいとされています。
それならば、お守りや、お札も実費かということになります。どう見てもあれだけの値段になりそうもありませんね。これらの物についてはお守りの売値と仕入価額などの差額の売買利潤については、実質は喜捨金と考えられていますので、収益事業とはされません。なんだか都合のいい理屈ですが、宗教法人などは、オウム真理教(狂)などでも判るように課税庁は余り手を着けたがらないようですので、結果殆ど課税されないのでしょう。
日本人は、一般に人が良いのか、相手に迷惑を掛けたくないと思われる方が多いようです。でも間違ったことを報告するのならともかくとして、正しいことであれば、何も問題はないと思いますし、相手が税金をごまかしていることに手を貸すことはないと思うのですが・・・
事務所の夏休みは、通常の土日の他に12日〜16日までとさせていただきます。
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このP5ネットでは、メールを使って事務所との連絡用に使うことができます。また、メールの場合には内容が外部に漏れることはありません。
今月は、パソコン・ワープロ教室と無料税務・経営相談は夏休みをとらせて頂きお休みとさせていただきます。
毎年行っております研修・旅行会は、今年は11月16日〜17日を予定しています。
事務所より……
編集後記
狂牛病に始まり、今はO157が日本列島の食生活を脅かしています。
ただでさへ、食中毒に注意しなければならないこの季節、益々ご注意下さ
い。夏休みでご迷惑をおかけするかと思いますが、宜しくお願いします。
インターネットでのメールは、p5@jsn.justnet.or.jp にお願いします。
編集発行 株式会社プランニングファイブ
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Last Updated: 1/AUG./1996